拍手

今日は10年に一度くらいしか行くことのない、亀戸に芝居を観に行きました。


久々に小説を読みながら電車に乗ったので、これは下手をすると乗り過ごし、開演に遅れるかもしれない、気をつけろよ日向、新宿から13駅目だぞ、十三だぞ、と己に言い聞かせたものの、いや、ナボコフはやっぱりいいな、敵わんなと、ため息混じりに目を上げた先に亀戸の文字。おお! もう亀戸! と間一髪で総武線を飛び降り、無事、開演に間に合ったわけであります。いや、電車で読書は危険です。


こんな時期でありますが、やはり芝居は生が一番です。いや、生だから芝居なわけです、演劇は。今日は公演中に携帯の着信音があちこちで鳴りましたが、こんな時期だけにそんなことも許せてしまいます。生の芝居を観ているというだけで、ちょっと贅沢をしている気持ちになっていて、心に余裕があるのでしょう。俳優さんは少し動揺しているようでしたが、それもこの舞台。虚構と現実が重なって、より演劇を観ている気分になると言えなくもありません。


虚構と現実と言えば、もう一つありました。劇中で一人の女性ダンサーが踊り、それを見ている観客が拍手喝采(効果音)を送るというシーンがあったのですが、私の隣に座っていた男性が、その効果音に合わせて、膝のあたりで音のない拍手を一緒になって、こっそりしているんです。女優さんの恋人なのか友人なのか家族なのかファンなのか、あるいはノリノリの客なのか分かりませんが、なんか、胸を打たれましてね、そんなシーンでもないのに涙が溢れそうになりました。ホント止めてほしいです、ああいうのは。


劇場を出ると、亀戸は身を切るような冷たい風が吹き荒び、ここはシベリア?(行ったことない)涸れ井戸か? と思ったものの、ちょっと一杯やりたい気分になり、キンキンに冷えたビールを飲みました。ああ、観劇後の生(なま)は美味い。電車移動はこれが出来るのがいいですな。(ゲップ)


あ、新年明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします~


IMG20211226144123.jpg

この記事へのトラックバック